簡単だけど需要あり!FA電気設計と自動化の仕組みを解説

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技術系

日本における産業の中で、身近で馴染みのある業種のひとつに製造業があります。製造業と言えば、工場の生産ライン用ベルトコンベアに流れてくる商品を、沢山の組み立て作業者が組み立て、検査をして梱包後、出荷するといったイメージではないしょうか。

ただ昨今では人手不足が深刻で、生産ラインの自動化が必須の状況です。

生産ラインを自動化することをFA(ファクトリーオートメーション)と呼びます。この記事では自動化に必要なスキルのひとつであるFA関連の電気設計について解説します。

自動化とは?

工場の生産ラインにおける「自動化」とは人間が担当していた作業を機械やロボットが行うことです。

例えば家で使うエアコンは、自動で室内の温度を感知して適切な温度にしてくれますが、同じように工場でも温度、圧力、速度などを検知して、必要な作業を機械が自動で行います。

FA電気設計とは?

工場では物を運ぶ際にベルトコンベアを使用します。そのベルトコンベアが「いつ」「どの速さで」「どれくらい運ぶか」を制御するためには電気設計が必要です。適切に設計された電気回路によって、コンベアが正しい動きをするようになります。

電気と聞くと殆どの人は難しく考えると思います。学校の授業では抵抗、ダイオード、トランジスタ等の構造や特性から学習が始まり、大部分の人が早々に拒否反応を示してしまいます。(私もそうでした)

勿論FA電気設計でも基礎知識は重要ですが、電子部品を基板に並べて設計する訳ではなく、基本的には工場の自動化設備を動かすために必要なスイッチ、センサー、PLCといった、ある程度完成された部品を組み合わせて設計するため、他の電気設計と比較してそれほど難易度は高くありません。

職種としての需要

電気設計の仕事は、多くの人が難しいと思っている分野である為、技術者が少ないですが、機械を自動で動かすために必要不可欠です。昨今の人手不足も手伝って企業からの需要が更に高まっており、入社後も会社から重宝される職種のひとつです。

又電気設計は汎用性が高く、業界を問わず必要とされます。自動車業界、半導体業界、食品業界、医療業界など、各業界特有の法律や安全仕様に違いはあるものの、電気設計の基本的な知識は十分に活用することが出来ます。

必要なスキル

FA電気設計職に従事するには下記のようなスキルが必要になります。

電気の基礎知識
  • 電気回路
  • 電気部品(スイッチ、センサ、リレーなど)
  • テスタの使い方(電圧や抵抗値の測定)
  • 安全対策(過電流保護、アース、漏電対策)

この知識は最低限マスターすべき知識になります。

CADソフトやPCソフトの操作
  • AutoCAD やフリーCADソフトなど
  • 部品表やI/Oリストの作成

設計業務の多くはデジタル化されており、図面作成やWord、Excelを扱うスキルが必要です。

ソフト設計
  • ラダープログラムの設計
  • タッチパネルソフトの設計

ラダープログラムは装置を自動運転するために必須の技術です。それほど難しいプログラムではないため、初心者でも取り組み易いと思います。

現場対応
  • 設備立ち上げ時の確認手順
  • トラブル対応

スムーズな設備立ち上げには準備、段取りが必要不可欠です。又突発的な問題に直面することも多いため、現実に即した判断力もとても重要です。

自動化設備の一例

それでは自動化された工場において、瓶にジュースを詰める工程を紹介します。

1. スイッチをオンすることでモーターに連動してベルトコンベアが駆動し、瓶を搬送します。

2.瓶がベルトコンベアの定位置まで来たことをセンサーで感知し、ベルトコンベアを停止します。

3. PLC(ラダープログラムによって制御されるコントローラ)が「ジュースを入れる作業」を開始するために一定時間ポンプに信号を送ります。

4. ポンプが一定時間動作してジュースを瓶に入れます。

5. PLCが一定時間経過後に「瓶にジュースが入れた」信号をコンベアに送ることで、コンベアが再度動き出します。

まとめ

生産工場においてFA電気設計は機械が正確に、そして効率的に作業を進めるために必ず必要になる職種です。組織にとっても必要不可欠な人材になれるようにしっかり技術を身につけましょう。

次のステップとしては、工場の生産ラインで使用する部品について学んでおくと良いと思います。

下記の記事が参考になれば幸いです。それでは!

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